弊社主要製品シリーズの第4回目は、「硝酸ユウロピウムⅢ(六水和物)」結晶の紹介です。淡いピンク色をした綺麗な結晶です。このユウロピウムは、原子番号63の元素で、元素記号は「Eu」です。今話題になっている「イギリスのEU離脱問題」の欧州連合EUと同じ綴りです。この元素記号「Eu」も地名であるヨーロッパのラテン語名から命名されたものだそうです。フランスの化学者であるウジェーヌ=アントール・ドマルセー(Eugène-Antole Demarçay)が1901年に発見したもので、希土類元素の1つで、ランタノイドにも属しています。ところで、最近大きな話題になっている、理化学研究所のチームが発見した新元素は、日本が初めて命名権を獲得したもので、原子番号113番の新元素です。名称案は「ニホニウム」で、元素記号案は「Nh」となる見込みだそうです。同じ化学に携わる者として他人ごとではない喜びを感じざるを得ません。新元素の発見は国家の科学技術力の象徴とされており、冷戦時代から米ソが熾烈な競争を繰り広げてきました。そのため、アメリカ、ロシア、ドイツで多くが命名され、日本は勿論のこと、アジア人が発見者とされる元素はただの1つも存在しなかったのです。今回の発見はまさに歴史に残る大快挙と言えるのではないでしょうか。